【私論】ヒップホップの流行やYouTubeから厨二コンテンツの可能性を考えてみた
この前、「僕の考える音楽について」を書いたら結構な数の反応を頂いた。
賛否含めて大変嬉しい。僕と合う合わないがハッキリしたのだから、余計な対立を防ぎ、新たな仲間を見つけることができた。
そして違う角度からのコメントは、僕の視野を広げてくれる。
あと、否定的意見ではなく、いわゆる厄介アンチ行為をする方はこういうことを知ってほしい。
あなたが頑張って記事を読み込んで叩くたびに、僕に広告収入が入るよ。

ヒップホップの再興
僕はもともとヒップホップに少し興味があって、
KEN THE 390さんとか、当時は批判を少なからず浴びていたSKI-HIさんとか、よく聞いていた。
そして「フリースタイルダンジョン」っていう番組を放送開始の時から見て
「これ面白いなー、ハマってるの僕だけかなー」とか思っていた。
「フリースタイル」と呼ばれるラップバトルを、「モンスター」と呼ばれるボスを倒しながら勝ち上がる、というルールの下で行うという、
地上波で放送するのには挑戦的な番組だった。
でも、おやおや?
どんどん情勢は動き、今では日本は空前のヒップホップブームだ。
1980年代後半から始まった日本のラップは再び隆盛を見せ、「アンダーグラウンド」の一言で片付くものではなくなった。
一体この流れはなんだろう?
何がみんなの心を揺さぶるんだろう。
「言いたい」のに「言えない」世界
SNSやYouTubeが社会に浸透して、老若男女誰でも自由に考えを発信できるようになった。
それによって、今まで見えなかった人の心の中がまざまざと見えるようになった。
それによって窮屈している人もたぶん多くて、人の目や言葉を気にして傷ついたりすることも多くなったと思う。
誰かを意図せず傷つけて、そして簡単にリンチされてしまう。
そして僕らは、簡単に人をリンチできるようになってしまった。
それでも、みんな誰かと繋がっていたくて、「そういうツールを必要としている人が多い」から、
一度このツールを使う喜びを知ってしまうともうやめられない。
前にも書いたけれど、日本人は「村社会意識」だから、
自分とは違う意見の人をとことん排除したいし、村八分(裏切り者扱い)したいらしい。
こうなってくると起こるのが、
なぜかどんどん言いたいことが言えなくなる
という矛盾。
そんな時に現れたのがフリースタイルラップだ。
少し乱暴な言葉遣いではありつつも、言いたいことをハッキリ言う。そして相手の主張にはっきりと返答するために、誠実に向き合う。
そしてバトルが決着すれば、握手をして終わり。
だから程よい距離で、互いの正義をぶつけ合う。
きっと皆んながこんなコミュニケーションを求めているから、このブームが始まったのではないかな、と思う。
僕らは今「代弁者」を求めている
今世の中を賑わす人たちは大体、自分の意見をハッキリ言える人だ。
レペゼン地球とか、N国党とか。(彼らが良いか悪いかは今は置いておこう)
多くの人は自分の言いたいことをハッキリ言えない環境にいる。こんなになんでも発信できる状態なのに、だ。
そんな中で、社会の流れに飲まれずハッキリと物言いをする人たちは、賛否はあれど輝いて見える。
皆はそれぞれ、自分の意見を強い形で代弁して訴えてくれる人や、
そういう時に僕が思うのは、「厨二病的なストーリー」だ。
前にTwitterで「あなたにとって厨二とは?」というアンケートをとってみた。
そうすると聞こえてくるのは「カッコいい脇役・悪役」「長くて一見解読不能な呪文・詠唱」などいろいろだが、
なかでも「正義と正義のバトル」「自分が特別な力を持つということ」に惹かれる、という意見がとても多かった。
隠された力、登録に存在しないはずの機体、白と黒の対となる存在
中二。湧き上がる意欲とともに感じる閉塞感に悶々としながらようやく捻り出した光は、閉ざしていた壁の影と共に投影される為、隠された、存在しない、完璧ではない姿をしている。
厨二病とは、抑圧へのアンチテーゼである。— 野舞鬼-ノブキ- (@NOBUKI_GVH) September 9, 2019
個人的には「自分は特別である」って認識だと思ってます。
自分にしかわからない趣味嗜好、自分だけに課せられた使命、自分だけが知っているこの世界の秘密…みたいのを夢想している時が楽しいです。
あとださカッコいい名前!†闇のエターナルダークフレア†!— のーだい (@Noday_Nolife) September 9, 2019
これを踏まえて、「厨二コンテンツ」って、今の世の中こそ輝く物語なのでは?と僕は思う。
ハッキリと言えないようなことも、輝かしい登場人物が「これが俺の正義なんだ!」と高らかに宣言して戦ってくれる。
たとえそれが自分の考え方には合わなくとも、そういう姿は僕らを勇気づけ、奮い立たせてくれる。
Fateシリーズ、Dies iraeなどの輝かしいタイトルに続き、
厨二コンテンツがもっとも輝く時があるとしたら、今ではないのか。
もちろんどういう形で販売するのか、などは柔軟に変えなければならないと思うが、
僕はぜひ、今こそ新しいムーブメントが生まれればと切に願っている。
ヌビさんの独断による厨二コンテンツの宣伝
◆2019年冬コミにて発売予定『パラシトスシンドローム』
厨二音楽を極めし作家陣が集う、楽曲CD制作企画
【超速報】
Produced by ヌビア @nubiahistoria脚本 すさのを @Blazing_SUSA
『Dies irae』『相州戦神館學園』ヨナオケイシ @yonao
『DeepOne』Offshore @offshore_ongk
最強のコラボがついに実現。完全新作楽曲CDが2019年冬コミにて発売決定! pic.twitter.com/syERrmXWRo
— ヌビア/ Nubia (@nubiahistoria) August 25, 2019
Produced by ヌビア
Music by ヨナオケイシ、Offshore、ヌビア
Scenario すさのを
Illustration kuro太
◆『Dies irae』の正田崇・Gユウスケによる最新作(ヌビさんも個人的に応援しております)
『黒白のアヴェスター』
https://t.co/Wc3iWui5h6
こういうことを始めました。
第一神座「黒白(こくびゃく)のアヴェスター」を開発中。
よろしくお願いします。 pic.twitter.com/XCo6CQdvo4— 正田崇 (@masada_takashi) September 14, 2019